ハワイ島ヒロからのアロハ便り
- 第14回 ヒロのB級グルメ・レポート第一弾!(2008年10月01日)
- 第13回 ヒロでがんばる地元若手ミュージシャン!!(2008年09月09日)
- 第12回 ヒロの若者が集う人気SHOP!(2008年08月21日)
- 第11回 夏休みだ!ハワイ島ヒロで家族と一緒に遊ぼう特集!(2008年07月25日)
- 第10回 KTAでロコがお勧め商品をご紹介します!(2008年07月18日)
- 第9回 ヒロのローカル・スーパーマーケットKTA(2008年07月01日)
- 第8回 メイド・イン・ヒロ!Hawaiian Ti Shirt 手染め工場訪問インタビュー(2008年06月16日)
- 第7回 超キュートなロコ・フラ・ガール・インタビューブランディー・セリカク(2008年05月06日)
- 第6回 ハラウ・オ・ケクヒのダンサー ミョンジャ・ファー(2008年04月16日)
- 第4,5回 ビールスペシャル!ヒロの地ビール、メハナ・ビール工場訪問(2008年04月01日)
- 第3回 ヒロ・チャイニーズ・ニューイヤー・フェスティバル・実況レポート!(2008年02月28日)
- 第2回 ヒロの「ダウンタウン新店舗情報!」(2008年02月05日)
- 第1回 ヒロのファーマーズ・マーケット(2008年01月15日)
第15回 2008年10月15日号
常夏のハワイでも秋の兆しを感じる今日この頃。だんだんと日が短く、そして朝夕と冷え込むようになってきました。秋というとやはり、芸術の秋、ですよね。
そこで今回の「アロハ便り」は、ハワイ島ヒロのダウンタウンの歴史をじっと見守ってきた中心的な存在、パレス・シアターをご紹介したいと思います!
パレスの歴史

パレスシアターのこの姿はヒロの町の
代表的な景色かもしれない
ダウンタウンの建造物の中でもネオ・クラシックのクリーム色の正面が一段と目を惹く、ヒロきっての劇場パレス・シアター。
当時、商業と行政の街として賑わっていたヒロのダウンタウンに、この建造物が建てられたのは1925年、今から83年も前のことでした。
約500席を誇る劇場は当時、最新のパイプ・オルガンや映写機を備えた映画館としてデビューし、その後ヒロ住民に映画だけでなく、コンサート等の娯楽を提供する中心的な存在として老若男女を楽しませてきたのです。
その良い例として、1930年代から1950年代の半ば頃まで、毎週土曜日、「ミッキー・マウス・クラブ」の上映会が行われました。ヒロの子供達の大半が土曜日をパレス・シアターで過ごし成長した、という微笑ましい歴史が残っているほどです。
しかし、ヒロを襲った度重なる津波の災害には奇跡的に免れたものの、時代の波には逆らえず、1982年、最後の上映を後に、劇場は閉鎖を余儀なくされました。
それ以来、ただの物置小屋と化してしまったパレス・シアターは、そのまま置き去りにされ風化し、華やかな時代の面影も忘れ去られた状態で「冬眠」に入ったのでした。
でも、やはりその栄光の日々を知っている地元住民の間から、復興させるべき、との声が上がり始めます。
パレス・シアターの緞帳(どんちょう)が下がり、十年以上経過した頃、ヒロ・ダウンタウン改良組合がパレス・シアターを買収できるようにと、ハワイ州、ハワイ島郡、そしてヒロの社会団体が一丸となり、募金活動が行われました。そのお陰で1998年、パレス・シアターは再度劇場として再生することができたのです!
救世主、クワック・ムーア女史!

超メジャーなキャリアの持ち主の
クアック・モアーさんは超気さくな人!
ちょうどその頃、米国本土からヒロに遊びにやって来た女性がいました。
その方こそ、現在パレス・シアターを所有し運営する非営利団体「ザ・フレンズ・オブ・パレス・シアター」役員会会長の、シェリル「クワック」ムーアさんだったのです!
なんと彼女は知る人ぞ知る、米国の最長寿バラエティーテレビ番組、「サタデー・ナイト・ライブ(SNL)」のオリジナル・スタッフとして、番組開始当初の1975年から2000年まで、音楽ディレクター兼作曲者として番組を引っ張ってきた超一流の人。かの有名な教育番組「セサミ・ストリート」では、エミー賞(米国テレビ賞)を作曲者として2度も受賞しているのです。つまりバリバリの現役、まさに全米テレビ業界のトップにいた人だったのです!
そんな「有名人」が何故にこのヒロに???それはクワックさんの夫であるリックさんとの出会いがあったからでした。

新しい車椅子用の外路を作っている
のは公私共にパートナーのリックさん
ホノルル生まれのリックさんの妹さんと大親友だったクワックさんは、親友の両親が住むヒロに1994年に初めて訪れ、リックさんと出会いました。
「そのときハワイ島を巡ってヒロに来て、とっても落ち着く!と思ったの。私の育ったペンシルバニアの田舎と、とても雰囲気が似ていたのね。
で、一気にこの町に恋をしてしまったわ。なんてチャーミングな所だろうってね。特にパレス・シアターには心惹かれたわ!」。
その後二人は結婚し、しばらくは遠距離結婚生活を5年間続けたそうです。すごいですね、ヒロとニューヨークとの遠距離!
「でもテレビ局は5~9月は再放送の時期でオフ・シーズンだから、その期間は仕事が休みなの。だから年に3~4ヶ月は私がヒロに行く、という生活がしばらく続いたの」、だそうです。

彼女の音楽監督としての才能のお陰で、
ミュージカルを堪能することができる
実はクワックさんはあの米国のエリート音楽大学、ジュリアード音楽院のピアノ科の卒業生。アンナ・ドーフマン女史に師事したバリバリのクラシック・ピアニストでもあるんですよ!「ポップ・ミュージックも大好きだけどクラシックはやはり私の基礎なのよ。」とクワックさん。
という訳で、彼女はペンシルバニアの田舎町からジュリアード音楽院に入学し、その後「SNL」を引退するまでの33年間、ず~っとニューヨークという大都会で過ごしてきました。なので、ハワイ島のヒロの田舎町に来たときに「ここに住みたい!」と感じたのだそうです。そして2000年にテレビ局との契約を更新せず引退し、2001年から本格的にヒロに移り住みました。

アート性の高い映画や音楽のコンサートは
やはりパレスで観たい
パレス・シアターとの運命の出会いは2002年の1月のある日、パレス・シアターをふらりと訪れ、そのまま「お手伝いさせてもらえませんか? 」、とオフィスの門を叩いたときでした。
突然のオファーに驚くも、事務所は快くクワックさんを迎え入れ、最初は役員の一員として参加。でも、彼女本来の才能は瞬くうちに実績として認められ、現在の役員会会長の座に2004年より選任されました。お陰でそれ以来、パレス・シアターは着々と復興を成し遂げており、現在のパレスの健在ぶりは、まさにクワックさんの手腕のおかげ、といっても過言ではないのです。
「本当にパレス・シアターという存在のお陰で、私もやりがいのあることができてよかったわ!パレスが存在しなかったら何をしていたかわからないもの!」、というほど、パレスとクワックさんは相思相愛、運命の赤い糸で結ばれた関係だった(?)のですね~!
パレス・シアターの使命と未来
現在実質上の運営組織である、非営利団体「ザ・フレンズ・オブ・パレス・シアター」。
この財団の使命は「パレス・シアターを復興させ、修復すること。さらに歴史的建築物であるパレス・シアターを維持し、我々の多様な社会への教育、娯楽、そしてインスピレーションを与える機関として存続すること」、なのだそうです。

休憩時に活躍する新しいカフェも好評だ
パレス・シアターの使命は具体的にさまざまな形で現れています。 例えばロビーにカフェが出来たのもその一つ。お陰様でアメリカの映画館ではお決まりのポップコーンにドリンク、ホットドッグなどの軽食が食べれるようになりました!これはありがたい変化です♪

やっと完成した鉄門は
パレスの改装プランの一部
それにこう言ってはなんですが、見かけによらず、最新の映写機システムや音響のドルビー・サラウンド・システムが導入されています。 劇場内の内装も以前に比べ大分綺麗になりましたし、なんといっても、ロバート・モートン社製のオリジナル・パイプ・オルガンが復興されたのも、パレスを元の状態に近づける大きな一歩となったでしょう!これは本当に以前のパレス・シアターを知っている人にとっては飛躍的な改善ではないでしょうか?
「一時はどうなることかと思ったけれど、やっと軌道に乗ってきたと思います。まだまだこれから先、やることはたくさんあるけれどがんばるわ!」とクワックさん。ラッキー、としか例えようがないほどクワックさんの存在が際立ちます。これからの活躍が楽しみ。
「本物」を知っている彼女だからこそできた、魅力たっぷりのヒロのダウンタウンのチャームポイントとなったパレス・シアター。今後、益々綺麗になっていく姿に乞うご期待!
パレス・シアターの主な年間行事スケジュール:
-
毎週水曜日(11:00~11:45):
「Hawaiiana Live(ハワイイアナ・ライブ)!」ヒロで唯一観光客用に行われている、ハワイの文化と歴史に触れることのできるライブ・ショー。クム・フラ・レイレフア・ユン女史がフラやチャント、そしてハワイの音楽について易しく分かりやすく説明してくれます。パレス・シアター専属のオルガン奏者、ボブ・アドラー氏の素晴らしいオルガン演奏も聴け、貴重なハワイ文化に関する映像も毎回上映されます。ハワイアン・ミュージックも毎週サプライズ・ゲストが生演奏を聞かせてくれ、パレス・シアターとヒロの歴史に触れる絶好のチャンス。入場料→$5.00(12歳以下の子供は無料)。手頃な値段も嬉しいですね♪
左:専属のオルガニストのボブ・アルダー氏。無声映画の伴奏も務める
右:このパイプオルガンは非常に珍しいので聞く価値は二重丸 -
2月上旬(もしくはその年の旧正月周辺):
「Annual Chinese New Year Gala Party & Chinese Film Festival(毎年開催、チャイニーズ・ニュー・イヤー祝賀会及びチャイニーズ映画祭)」。ダウンタウンで行われる旧正月のお祭りに関連して行われるイベント及び映画祭。爆竹や獅子舞などで盛り上がる。 -
2月14日:
「Annual The Makaha Sons' Valentine's Day Concert(毎年開催、マカハ・サンズ・バレンタイン・デー・コンサート)」。バレンタイン・デーに必ず行われるラブリーなコンサート。 -
3月中旬:
「Annula Big Island Chamber Music Festival(毎年開催、ビッグ・アイランド室内音楽祭)」。ヒロにしては珍しいクラシック音楽のフェスティバル。 -
5月上旬:
「The May Day Lei Day Festival(毎年開催、ザ・メイ・デイ・レイ・デイ・フェスティバル)」メーデーに併せて行われるお祭り。レイのコンテスト等が行われる。
恒例5月に行われるメイ・デイ・レイ・デイ -
9月上旬:
「Hawai’i Film Ho’ike(ハワイイ・フィルム・ホイケ)」。地元ハワイ住民によるメイド・イン・ハワイの映画を上映する映画際。 -
10月上旬:
「Annual Palace Theater Musical(毎年開催、パレス・シアター・ミュージカル)」。毎年パレス・シアターが主宰するミュージカル。地元の俳優陣を募った演技が見物。クワック女史の名指揮振りも素晴らしい。過去に「オズの魔法使い」、「アニー」等が上演されている。
現在上演中のミュージカル、
ワンス・アポン・ワン・ノダ・タイム -
11月上旬:
「Louis Vuitton Hawai’i International Film Festival(毎年開催、ルイ・ヴィトン・ハワイイ・インターナショナル・フィルム・フェスティバル)」。ホノルルで同時期に行われる映画祭のヒロ版。 -
11 月中旬:
「4th Annual Drum & Percussion Festival(毎年ドラム&パーカッション・フェスティバル)」。
これがネオクラシックのファサード。
夜はネオン灯で又別のレトロな雰囲気を醸し出す -
12月中旬:
「Annual Kanilehua Chorale Chirstmas Concert(毎年開催、カニレフア・コーラスによるクリスマス・コンサート)」。地元の合唱団が演奏するコンサートシリーズ。春にも同合唱団のコンサートが行われる。 -
12月中旬:
「Annual The Nutcracker, Ballet(毎年開催、バレエ・くるみわり人形)」。地元のバレエ教室主催・制作のクリスマスお馴染みのプロダクション。
- 注:上記のイベント以外は通常、映画上映や単独のコンサート等が行われています。詳細に関しては下記のホームページのカレンダーにて要確認。
http://www.hilopalace.com/Main/Calendar/tabid/71/Default.aspx
- パレス・シアター
住所:38 Haili St., Hilo, HI. 96720
電話:808-934-7010
http://www.hilopalace.com
