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チャンターインタビュー第3回
チャンターインタビュー第3回チャールズ・カウプ
チャールズ・カウプ Charles Kaupu
カウペナ・ウォンのチャントに共鳴を受け、カメハメハスクールでチャントを学ぶ。
マウイ島の「ヌイ・ア・カウアヒ・カマ」のクム・フラでもある。
音楽活動ではハパとのコラボレーションが世界的に有名である。
2004年にはチャント30曲と本人の解説を加えたファーストアルバム「Ka Aka」をリリース。
- Q1.少年時代にカウペナ・ウォンのチャントを聴きチャンターの道を目指したとのことですが、 その信念を貫き通したたチャントの魅力とは何ですか
- 一番最初にチャントを聞いたとき、なにかとっても「懐かしい」感覚を覚えたのです。それは初めてなのに馴染みがある、奥深いところで何かが共鳴した、というような感じでした。例えて云うならば、お寺の鐘の深い「ゴ~ン」という低音が魂の奥で鳴った、そのような感覚です。もちろんそのとき、プロのチャンターになるなんて夢にも思っていませんでしたけどね。あとから気付いたのでが、チャントをする、ということは自分にとって使命であり天職であることが解ったのです。
- Q2.アンティー・ノナ・ビーマーに指導受けていた頃のお話をお聞かせください
- そもそもカメハメハ・スクールに9年生になって入学したとき、学校の必須科目単位で音楽を4単位取得しなければならなかったのです。1学期が1単位だったと思いますが、その要求を満たすために取ったのがアンティー・ノナ・ビーマーの教えるチャントのクラスだったのです。それがチャントを学ぶ初めの第一歩となりました。彼女からチャントに関する基本、規定やものさしとなる事柄などを学んだあと後はまったくスムーズにチャントに馴染んでいくことができました。アンティー・ノナは当時カメハメハ・スクールのハワイアン・カルチャーの先生だったので、その彼女のチャントのクラスを終了してからも先生との交流は今日まで続いています。お陰さまでたくさんのことを教えていただきました。先生の教え方というのは、チャントを宿題として提出しそれに対して生徒がリサーチをする、という形で行われることが多かったように記憶しています。その間もちろん先生が方向性を指導する、というようなやり取りがありました。自分はとても大人しい生徒で、とにかく先生の言うことを必死に吸収しようとしていたのを覚えています。乾いたスポンジの様に与えられた事柄は何でもどんどん吸収していったような気がします。アンティーは大変寛大な方で、お付き合いをさせていただいてから既に30年以上にもなりますが、その間一度も先生が怒ったり動揺したり、という姿を見たことはありませんね。私にとって一番最初のチャントのクム、ということになります。
- Q3.チャントは大きく分けて何種類位ありますか
- そうですね、何種類あるかは感情の種類のある限り、とでも云えますけれど、どのようなスタイルがあるか、ということであれば大雑把に分けることができます。
オリというのはチャント全体を現す言葉ですけれど、その中でもオリオリといわれているスタイルがもっともポピュラーなスタイルです。その中でもオリオリ・イイはスタンダードであるオリオリ・スタイルににビブラートを加わえたスタイルです。ビブラートをしながら発声するのは非常に難しいため難度の高いスタイルであるといわれています。その他に、愛情を伝えるチャントのホアイアイ、お葬式のときに詠唱されるカナイナイ、などがありますね。これらは声だけで詠唱されるスタイルで、打楽器や踊りなどとは一緒には詠唱されません。ソロのチャント以外には、フラやメレと一緒にチャントされるスタイルなどがあります。 - Q4.最近日本でもカヒコを学び、チャントを学ぶ人が増えてきました。チャントを勉強するうえで大切な事は何ですか
- 一番大切なのはもちろんのことですが言葉、ハワイ語を勉強する、ということですね。暗記をして繰り返して覚える、ということに於いては言葉の意味を理解する必要は然程ないのかもしれませんが、内容が解ればそれだけ楽に勉強できると思うのです。
それから大切なのは、チャントは正しく発音されなければいけないということです。それにはやはり言語の基本を勉強する必要はあると思います。ハワイ語と日本語には共通する発音がたくさんあるので日本の方にとって英語を母国語とする方たちより楽にハワイ語の発音をマスターすることができるのではないでしょうか?なのでぜひがんばっていただきたいと思います。 
- Q5.チャントを学ぶ上で訪れるべき所はありますか
- そうですね。チャントをリサーチする上でもビショップ・ミュージアムのアーカイブ(記録公文保管所)を訪ねてみるのはよい経験になるでしょう。そこで昔から存在するチャントを見てみたり、あるいは自分の勉強しているチャントの意味をリサーチしたりするのは大変勉強になると思います。ただ昔の現存するハワイ語新聞などは英訳されていない資料がほとんどですので原文であるハワイ語をそのままどれだけ理解できるか、ということがポイントになりますね。ここでもハワイ語を知っているかいないかが分岐点になるでしょう。
- Q6.上手なチャンターとしての条件はどのようなことでしょうか
- まずチャンターとしての声質がよいかどうか、ということですね。発声ができなければ聞き取ることができません。良いチャンターかそうでないかは聞けばすぐわかるでしょう。
次に、チャントをしている内容を自分がチャンターとしてきちんと把握しているかどうか、ということも大切ですね。内容を理解しない上でチャントされていることがよくありますがそれはやはり避けたいことですね。
記憶力がよいことも条件の一つに入れられるでしょう。紙に書いてあるものを読み上げながらチャントするわけにはいきませんからね!暗唱するためには記憶する、ということは必須条件です。私は一時的に記憶するチャントと、奥深く記憶に留めているチャントと二つの種類のチャントとして覚え方を分けていて、自分なりに工夫してチャントを記憶するコツを使ったりします。基本的にもともと物事を記憶することは得意な方なので、それで苦労したことはないので自分はラッキーだと思いますけれど。
あと言えるのは、何事にも経験を積む、ということでしょうね。 -

- Q7.旅がお好きと伺いましたが、どこが一番印象に残っていますか。理由も教えてください
- たくさんのすばらしい場所がある中でどこが一番かと選ぶことは大変難しいですね。でも強いて言えば、タヒチが一番で他が2番、といえるでしょう。何でタヒチかって?それはもう本当に素晴らしい美しさだからです!タヒチは古い火山島ですから、珊瑚礁やラグーンで作られた遠浅でトルコ色の海に囲まれた島なんです。その、ため息が出るような美しい風景を眺めているだけで最高の気分、至福の時間を味わえます。
以前日本に行った時、丁度梅雨の時期だったと思うのですが、毎日がグレーの空でした。そのとき以来、日本人がハワイに来て感じる喜びを少し理解できるようになったと思います。自分がタヒチ に行った時に感じる感覚にとっても似ていますからね! - Q8.沖縄に住まれたことがあると聞きましたが
- 沖縄には3年間、4歳から7歳までを沖縄で過ごしました。母方の家系が沖縄県人だったのです。私の父は純粋なハワイ人でした。父が軍人だったので沖縄に転勤で住むことになったわけです。母方の父、要するに自分の祖父は沖縄からサトウキビ労働者としてハワイに移住しました。3人兄弟の末っ子で、祖父の母は祖父の幼いころ他界し、当時沖縄には仕事もあまりなかったのでハワイへやってきたわけです。ですから沖縄は自分の母方のルーツがあるんですよ。なので母から教わったとっても古いしきたりなど知っています。例えば料理のお煮しめに使う食材の数は偶数でないといけない、とか、今ではあまり知られていない習慣などが残っています。
- Q9.最後に近鉄・インターナショナル・ハワイの活動についてどう思われますか
- 素晴らしい活動をされているので最高得点であるA+にプラスを十倍は付けても良いのでは、と思います!モク・オ・キアヴェ・インターナショナル・フェスティバルなどで審査員として参加しているので、具体的にキンテツがハワイ文化にどのような貢献をしているかをよく理解できているからそのように評価できるのだと思います。表面的にしか知らなければ「旅行代理店だから営業で係わっている」ぐらいにしか思わなかったでしょうね。ところが実際はさまざまな方面で、しかも深いレベルでハワイ文化を支えている、ということを私は大変高く評価します。
2007年12月27日チャールズの結婚式がMAUI島で行われました。

カヒリはケーキフロスティングで作られていましたウエディングデコレーション。
次回予告
第4回は ハウオリ・アカカ です。
どうぞ、お楽しみに!