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クム・フラインタビュー第4回

インタビュー第5回ハウオリ・アカカ

ハウオリ・アカカ Hauoli Akaka
カイルア高校で18年にわたり、ハワイ語とフラの教師を務め、マノアにあるハワイ大学で中等教育における博士号を取得し、教育学での修士を完了。
ハワイアン音楽の専門局KCCNのアナウンサーとして17年間勤務し、そのかたわらで多くのハワイアンイベントやフラフェスティバルなどで司会者として活躍、多種多様なハワイ語やフラのイベントで審査員も努める。

Q1.日本でハワイ語を学んでいる人、これから学ぼうとしている人へアドバイスをください。
ハウオリ・アカカ
フラを学ぼうとするときに信頼できるクム・フラ、先生を探すのと同じように、ハワイ語を学び始めるときに大切なのは信頼できる語学能力を持った先生や人材を探す、ということだと思います。ただ経済的なことだけを理由に教えるだけでなく、その言葉の背景にある文化までをも教えてくれるような人であることが望ましいですね。
それが初心者であるとするならば、次の段階として是非ハワイに来て勉強をして欲しいと思います。実際に言語が使われている場所に来て勉強をするのは言葉を修得するために必須であると思います。それはハワイ語だから、ということではなくどの言語を学ぶにしても没入法(イマージョン)は必要な修得方法だと思います。
ハワイ語は現在30年前に比べると大分喋れる人が増えたので以前よりそのような環境見つけるには楽になったと思いますが、それでも他の語学に比較すると実際に喋られている環境を探すのは難しいかもしれませんね。例えばフランス語を勉強するのにパリに行ったら周りは殆どの人がフランス語を喋っているわけですが、ハワイではそのようにはいきませんからね。
Q2.具体的にどのような場所に行けばハワイ語を勉強するのに適した環境がみつけられるでしょうか?
ハウオリ・アカカ
例えばハワイ島のヒロなどは候補地として適しているといえますね。ハワイ大学のヒロキャンパスにはハワイ語の勉強をしたり、教えたりする人が集まっていますからね。それを挙げればもちろんハワイ大学マノアキャンパスも環境としては良いでしょうね。それからハワイ語のイマージョン・スクール(*ハワイ語を主体としている教育機関)で教えている先生たちと知り合いになることなども挙げられますね。一番理想的な環境はやはりハワイ語を母国語として日常的に喋っている人たちと時間を過ごすようにすることでしょうね。
そういった意味ではフラやチャントなどの専門家は必然的にハワイ語と密接な関係があるのでハワイ語を話せる人たちをよく知っているでしょうね。
Q3.フラを学ぶ上で、言語を理解することの重要性について教えてください。
ハウオリ・アカカ
私が高校生のとき、ハワイ語を学ぶ以前に日本語を学んでいたことがありました。自分のルーツであるハワイの文化とはまったく異なった言語を学んでいるときに感じたのは、その文化の「視線」から物事を見たり考えたりすることは語学を学ぶときにとても参考になる、という経験でした。つまりそうすることによって言葉の思考が理解できるようになるからでした。なのでハワイ語を理解することは何故あるタイミングでその言葉が使われるか、何故その言葉からある情景が思い描かれるのか、文化的な理解ができるようになることですから重要なことだと思います。
Q4.ハワイ文化について著された本で、お勧めの1冊をご紹介ください。
ハウオリ・アカカとウクレレ
たくさん素晴らしい本があるので難しいですが… 「Ku Kanaka(Stand Tall)(誇りを持て)」という題の本はお勧めですね。こちらはジョージ・カナヘレ氏により書かれた本です。彼はアンティー・プアラニ(ハラウ・オ・ケクヒのクム・フラ、ナラニ・カナカオレの姉)の義理の兄でした。数冊本を書かれていますが、この本の序文を読むだけでもハワイの文化のルネッサンスが何故起こったか、と云う歴史的な視点を知ることができ、大変興味深いと思います。
ハワイのことを知るにはハワイの人が書いた本を読まなければなりませんから、そういった点から言うと、リリウオカラニ女王が書いた「Hawai’i’s Story by Hawai’i’s Queen(ハワイの女王によるハワイのお話)」もとても参考になるでしょう。この本はどちらかと云うと日記のような形式で書かれており、女王が未だ妃殿下であった頃からその後の悲劇までの体験が綴られていますのでハワイの近代歴史を女王の視点から窺い知ることができます。
また、サミュエル・カマカウ、というハワイ近代歴史家の本も参考になると思いますよ。数冊出版されていますが、「Keau Puni Moi(王家の歴史)」や「Ka Po’e Kahiko(古代の人々)」といった題の本があります。英語とハワイ語で出版されていると思います。
これらの文献以外に、インターネットを利用してみるのも良いでしょう。http://ulukau.org は電子ハワイアン図書館と呼ばれているサイトで、リサーチに最適ですから知っておくと役に立つと思います。教育者を対象に作られたサイトなので資料の質や種類も非常に行き届いており、便利です。
Q5.多くの文献はハワイ語で出版され翻訳版が出ていないものが多いのですが、これから英語版が訳される予定などはあるのでしょうか?
ハウオリ・アカカ
最近出版された本、「ヒイアカイカポリオペレの長編神話」(プアケア・ノーゲルマイヤー著)は英語とハワイ語の両方の言語で同時に再出版されました。数年がかりでハワイ言語学の研究員と著者がもともとハワイ語で書かれまとめられた長編神話を編集したのですが、この本などは今後の出版活動に大きな指針を与えるでしょう。ハワイ語で書かれたものは翻訳をしないで原文のまま残すべきだと考える人たちも居ますが、今後の世代はハワイ語に精通した人材が増え、原文の美しさを伝える技量を持った翻訳者が増えることに期待したいですね。
Q6.日本でフラを学ぶ人がハワイを訪れたとき訪れるべき場所、又はすべきことは何ですか?
ハウオリ・アカカ
オアフ島で言えば、例えばイオラニ宮殿のように、ハワイが王国であった頃の名残りとして存在する場所がありますね。ハワイが西洋文化に完璧に吸収される前の歴史的建物として勉強になると思います。
ハワイ州全島を巡ることもいい勉強になると思います。それには先ず、モク・オ・キアヴェとして知られているハワイ島からスタートするのが良いでしょう。一番大きく若い島、そしてハワイの歴史の中心地として存在してきた島です。カメハメハ大王は元より、それ以前のハワイ王国の多くの優れたリーダーがこの島で活躍しました。つまりハワイがどうやって始まったかを知り、観ることができるのです。それに大自然が豊富です。なんといってもペレが今でも新しい土地を作り続けているところですから。
日本のフラの生徒さんの多くの方がメレに表現されている場所に行ってみたい、と思っていらっしゃるようですが、それは大変良いことだと思います。やはりマウナケア山など実際に観てみないとその偉大さが分かりませんからね。
どの文化でもそうだと思いますが、正義と敬意をもって接すればそれに対して受け止めてもらえます。ハワイの人も同じでもちろん文化や知識をシェアすることはしますが、それは相手が責任を持って教えられた知識や文化をきちんと取り扱ってくれるかどうかにもよると思うのです。
Q7.ハワイ文化を継承するために今後はどのようなことが必要とお考えですか?
ハウオリ・アカカと夫人
教育者としてはやはり教育が一番重要であると思います。文化を永続させるには教育は不可欠でしょう。それは学校やそういった教育機関だけでの教育ではなく、家庭で家族がそのメンバーに教育するということも含めてですね。
Q8.では最後の質問ですが、近鉄・インターナショナル・ハワイのやっている活動についてどう思われますか?
ハウオリ・アカカ
そうですね、モク・オ・キアヴェ・インターナショナル・フラ・フェスティバルに審査員として参加させていただく前は、はっきり言って日本の大手観光会社として日本人の観光客を相手にしている会社、というほどしか認識はありませんでした。でも近鉄の方々と仕事を通じてご一緒させていただくうちに、自社のビジネスや日本人の顧客に対する関心だけではなく本当にアロハの心を持ってハワイの文化を継続させることに熱意を持って取り組んでいらっしゃる、ということが理解できました。そしてただ単に文化をサポートするのではなく、ハワイ文化のベストを追及する、という姿勢もお持ちである。それは大変に素晴らしいことだと思います。それは私たち伝統文化の継承者そして教育者たちにとってとても大切なことであります。また同じ目標に向かって高い志を持っている人たちが集まっている、ということも重要なことです。そういった意味では近鉄・インターナショナル・ハワイには同じ姿勢が感じられます。感謝の気持ちで一杯ですね!

本日はお忙しいところお時間を頂きありがとうございました。
Mahalo nui loa kumu!

次回予告
第5回は、クム・フラ ケアラ・チン です。
どうぞ、お楽しみに!

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