・ハワイ・コミュニティー・カレッジ、ウヌクプクプ クム・フラ及び、ハワイアン・ライフスタイル内、イ・オラ・ハロア・センター講師
・ハワイ大学ヒロ校、キプカ・ネイティブ・ハワイアン生徒センター内モカウレレ・オフィス講師及びアドバイザー
オアフ島生まれ。ハワイ島ヒロのハラウ・オ・ケクヒにて長年第一線のダンサー及びチャンターとして活躍。そのカリスマ的な存在感で多くのフラ・ファンを魅了した。現在ハワイ大学ヒロ校にてハワイ原住民の生徒を援助するセンターのアドバイザーとして勤務。また、ハワイ・コミュニティー・カレッジでハワイアン・ライフ・スタイル・プログラムの講師及びアドバイザーとしても勤務。カレッジ所属のハラウ、ウヌクプクプを主催、クム・フラとして独自のフラ芸術表現方を確立。その迫力満載のパフォーマンスには定評がある。
- Q1.クム・フラになるにはどのような素質が必要ですか?
- 各ハラウにはそのハラウ特有の特性があるのでこれと決まった必須条件というのは代表として上げる事はできませんが、クム・フラとしての基本的な素質、というのは必要でしょう。それは一つにハラウの生徒達を統率し、更に、ハラウの行う活動に対しクリエイティブな事柄も含め全て責任を持つ、ということです。振り付けや衣装、チャントなど、更にそれらに関係してくる儀式なども伝授させなくてはなりませんから、かなりの知識と創造力が必要となることは明らかです。
迫力満点の演技をリードするクム・フラ
・タンガロー博士 - Q2.ウニキを受けたときの経験はどのようなものでしたか?
- 今までの人生の中で一番最高に緊張したのがウニキを受けたときでした。なぜかというと、それは非常に感銘深いものであり、ウニキを受ける者として今までの教えを全て完璧に把握していることを証明しなければならなかったからなのです。教えの集大成ということですね。自分のクムやその他一緒にウニキを受けるフラ兄弟姉妹の前で卒業試験を受け難関を突破しなければならないのですから、それ相当の精神力が必要でした。ウニキを受ける当日の何日も前から頭を空にして無の状態でいなければいられないほどの緊張感でした。卒業試験には今まで習った全ての儀式用のチャントなど、特別なオリやメレ、それに自分が振り付けをした踊りまでをも披露しなければならないのですから大変です。試験を終了し、次に卒業の儀式が行われるのですが、一番象徴的なのは最後に蒸した豚の丸焼きから、豚の耳、鼻、脳みそ、そして尻尾の部分をウニキを受けた新クム・フラ達が食べることです。それはクム・フラを象徴とした豚の部分を食することによって、自分がその責務を担うことの意思表示であるからです。
去年のモク・オ・キアヴェ・フェスティバル
でのプニウ・ワークショップの
ホイケ・パフォーマンス - Q3.クム・フラとして一番大変なことはどのようなことですか?
- そうですね、フルタイムでクム・フラの志向回路でいること、でしょうか。
神々との交信を行っているときの表情は
普段とは別人だ
現役のダンサーでいる時は、どれだけ見えないプレッシャーをクム・フラが背負っているか、と言うことが理解できませんでした。自分がクム・フラになってやっとその大変さが身に染みて分かるようになりました。振り付けやチャント、哲学など、ハラウの独自の情報と感覚と言うのは、それは一部の構成要素でしかないのです。グループをクムとしてのレベルから統率するというのはまったく別の意識が必要とされる、ということが理解できました。
そのような理解ができるようになってから、自分のクム・フラであったプアラニ(カナヘレ=クム・フラとして、妹で現クム・フラのナラニ・カナカオレと二人でハラウのクム・フラとして長年従事し、‘07年に引退)やナラニに会う度に、心の中で彼女達に向かって「ごめんなさい!」、と謝罪をする今日この頃です。なぜって、自己中心的な考えから、いかにクム・フラであった彼女達を困らせ苦労をかけたか、余計なエネルギーを使わせてしまっていたか、ということが今になって理解できるようになったからです!クム・フラにならないとその苦労は分からないですね。 - Q4.日本でフラをライフスタイルとして真剣に取り組もうとしている愛好家達へのアドバイスはありますか?
- 今日しか踊れない、明日は無い、と言う気持ちで踊るようにしてみてください。そして共同生活をするときの基本的な法則を守ること。それはフラにも繋がる法則として存在することだからです。そしてなにより自然の要素を敬うことですね。ハワイにいなくても自分のいる場所の自然を称え敬うこと、それがフラを踊ることに繋がってくるのです。その関係ができることによって本来のフラの姿が見えてくると思います。
- Q5.タンガロー博士の一番好きなこと、好きな場所を教えていただけますか?
- 私は炎を見つめているのが好きですね… 考え事をしながら炎を見つめていると思考が炎の中に入り込んでいく様な感覚が好きなんです。 自分の一番好きな場所は、自分の家、かな?特に庭の芝が綺麗に刈られ、家もきちんと片付き、お茶が完璧な状態で出され、それから雨が降り始めたときが特に好きですね(笑)!
ポリネシア諸島、マルケサス島にて
「火の儀式」を行うタンガロー博士 - Q6.フラ以外にも美容師としての才能をお持ちだと伺いましたが?
- 去年、モク・オ・ケアヴェ・インターナショナル・フェスティバルのプロモーションの為にワイキキでファッション・ショーが行われました。その際にテキスタイル・デザイナーのシグ・ゼーンから、彼が公表するコレクションのドレスに合った「ヘアーデザイン」をやって欲しい、ということを依頼されたのです。私は実は美容師の養成学校を卒業しているのでプロのヘアドレッサーの資格を持っています。ですから髪結いの仕事はまったく異色なことではないんですよ。あの時は洋服にプリントされた植物に合わせた総合的な芸術表現を、という意図で取り組みました。つまり、頭、と言うのは体の中でも一番神聖な部分ですから、そこをクアフ、フラの祭壇、に見立てヘアーデザインをしたのです。例えば、パラア、というフラの神の化身の一つであるとされる植物のプリント・デザインであれば、実際に本物のパラアをヘアーデザインに取り入れ、祭壇(クアフ)というコンセプトを加えるといったことです。
ヘアーアーティストとして素晴らしい腕前を
見せてくれました!タンガローの後にいる
のはクム・フラ、ナニ・リム・ヤップです! - Q7.タンガロー博士が教えるウヌクプクプへ入るにはどうしたらよいのですか?
- ハワイ・コミュニティー・カレッジのハワイアン・ライフスタイル学科へ入学し、フラ修学コースを受講すればどなたでも入ることができます。ただし英語とハワイ語はある程度喋れないと大変かもしれませんけれど。
初回のプニウ・ワークショップ・クラスの
生徒達との記念撮影
今日は大学の授業が始まるというお忙しい中お時間を頂きまして本当にありがとうございました!