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特集インタビュー
※アロハウィンズドットコム:(以下アロハ)
- アロハ:
- これだけ世の中が激変している中、文化を守り続け、変わらないハワイ。そんなハワイを何度も訪れ感じていることについて、お話いただきたいと思います。
- 福留氏:
-
僕は仕事柄、たくさんの国を訪れていますが、他の国に比べ、今でもハワイ諸島全体が決して環境に汚染されているっていうところまで来ていないと感じるんです。
ハワイの地元の人は保守的だって批判も沢山あるかもしれない。けれども、その人達が鉄道や高速道路を作るのに反対したりとか、ゴルフ場開発にノーと言っても、実は長い目で見たときには、このハワイ諸島がそもそも持っている魅力みたいなものを守ることに繋がっているのではないかと思います。
悪い言い方をすれば島国根性、しかし逆にとると、このハワイ諸島を昔の姿のままで残そうとする姿勢。
確かにパイナップル畑が住宅地になったりしていますが、住んでいる人の心の問題と、島そのものの持っている環境の問題も含めて、やはりこれだけきれいな海があって、オアフ島のカラカウア通りから山の方を見ると、いつもの通り、虹がかかってて、海が青くて、人は温かい。
そして未だに水道をひねったら、ホテルの水は平気で飲めるじゃないですか。
そういうインフラも含めて、そのものがまだまだ守られる状況といいますか、地球上で起きているスピード感とか、環境破壊というものから取り残されているということが、大きな魅力になっていると考えます。
今後も悪い意味での変化に取り残されて欲しいと願います。
以前、青森の泊村の人に「福留さん、町おこしするにはどうすればいいですか?お客さんを呼びたいんです」と尋ねられたことがあって、僕は違うんだ、何もいじるなと言いました。このきれいな空気と人情と、そしてきれいな海があって何が不足なんだと。
つまり、それを逆に生かすことを考えるべきであって、観光で人を呼ぼうとか、篤姫があたったから、次に何とか姫ってないかって探すとか、そういうことではなくて、自分たち自身の持っている環境を最大のメリット、武器にしていくことを考えるべきだと、アドバイスした経験があります。
やっぱり、手付かずで残っている豊かな自然と、それと保守的であるかもしれないけれど、ハワイの人達のマインドみたいなものはそのまま、時が止まったごとく未だにある。
逆に言うと、取り残されたよさや、いじりまくられていない魅力。そんなことを僕はこの島に一番感じるのです。
今回ハワイに来たのも、そんな気持ちがあったからかもしれません。
- アロハ:
- なぜ多くの日本人がハワイを訪れると思いますか?
- 福留氏:
-
世の中の動き方が、この4~5年が極端に早いですから、日本は笑顔になるものが何もない。

政治にも行き詰っていますし、経済も同じですし、ITもつまづきましたし、教育現場も、家庭も崩壊していて、しかも企業のモラルも崩壊している時代に、じゃあ明るい材料は何があるって言われて何もないですよね。
朝起きたら、どこどこの会社が倒産しているのも不思議じゃないドラスティックな時代に、自分なりの生き方と癒しを求めて、皆捜し歩いている。
僕はもうじき70歳近くになりますけど、これから先何をして楽しむかと言ったときに、家族でどこか静かなところでゆっくりしたいなあと思うんです。今回もまさにそうだったんですが、これほど知り尽くしているはずのハワイにあえてまた行きたいと、思ったんですよ。そしてその時ふと「今なぜハワイか?」っていうことを考えました。
すると僕はハワイにはほとんど仕事で来ていて、ロケ地とホテルの往復でまさに点と点。観光できたのは20年前。家族でハワイ島でのんびりと過ごした思い出があるだけなんですよ。
僕たちはハワイを知っているつもりだけども、知っているようで知らないハワイなんです。
ハワイ諸島に雪が降るところがあることを知らない日本人がほとんどですし、オアフ島の反対側知っているか?って言ったら、それも知らなかったりする。
ワイキキの浜辺やカラカウア通り、アラモアナショッピングセンターを歩いただけで、ハワイを知っていると思い、もうハワイを卒業するの?それは違うでしょう?って言いたくなります。
もっと積極的にハワイの魅力というものを、違う角度から見つめなおし、観光の一面だけではなく、アロハスピリットを心と体いっぱいに吸収したほうがもっといい旅になる。ハワイに訪れる人が多いのも、そういう気持ちなんじゃないかな。
そういえば僕の番組のデスクをやっている女の子が、20年も勤めていたんですけど、突然ポンって辞めて、独身で何をやるの?って言ったら、銀座でフラダンスの教室を開くって、えっ!!みたいな。そんなフラブームも拍車をかけているのでしょうね。
- アロハ:
- 日本の人達は今ハワイに何を求めているでしょうか?
- 福留氏:
-
それは、人と人との出会いや交流だと思いますね。ハワイだけでなく「旅行」というくくりで。

日本人ってよくないですけど、自分の価値観しかない。そうすると、そうじゃない価値観を見たときに、感動や驚きがあるはずですよね。
どこの国に行ってもそうですけど、その土地の基本的な情報を体に入れて、その土地の人達に会ってみたときに初めて気づくことがある。
同じ50年前、この人はこんなことをしていたんだとか、私はこうだったけど、この人達はこういう人生を歩んでいたっていうことも知らないで、その国に行った意味があるとは思えないんです。
もう少し異文化の中に入ることを恐れないでやらなきゃいけないのに、日本人の悪い癖は、どこへ行っても自分達以外の文化は認めようとしない傾向にある。
それを取っ払って、まったく違う文化の中にズボっと入って、食べる物を含めて、そこで感じたものを楽しんで体験しないと、何のためにその国に行ったのか分からなくなる。ハワイも同じだと思うんですよ。
- アロハ:
- お忙しい中、貴重なお時間を割いていただきまして有難うございました。
残りの滞在をどうぞお楽しみ下さい。
~インタビューを終えて~
世相をずばりとトークで切る司会者と言うイメージがありましたが、実際お会いした福留氏の一言一言は穏やかでした。
物が溢れ、高速で進むこの世の中で人々が求めているもの、それはまさにアロハスピリットであると感じさせられました。